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アームズドラゴン育成委員会

超絶かっこよくて、夢とロマンが輝くアームズドラゴン様を愛でるブログとなっております

【SIDE STORY】死神。

俺の名前・・そうだな、Kとだけ名乗っておこうか

さてと、最近妙な噂を小耳に挟んだんだ

目の前で人が消えるという現象がちらほらあるらしい。

なんて大胆な神隠しなんだ

そして、不思議なことにその消えた人間がまた、同じ場所から現れると言う点。

な?興味深いだろ

まぁ、普通の人間が聞いたらこう言うだろう

「そんな法螺話を真に受けるのか?」ってね

実際俺もそうだった。

だけど・・・目の前でその現象に出くわしたのなら信じるほかないだろう

 

そして、俺はその神隠し現象の当事者を見つけることが出来た

そいつの出で立ちは、例えるならばホスト。かな

髪は銀色。黒のスーツ。シャツは赤ときたもんだ。

 

そいつに興味を持った俺は後をつけてみることにした

仕事柄、そういったものには好奇心旺盛になる。

 

俺の仕事はルポライター。まぁ働くのが嫌いだから好きなことを買いて

それを銭にする、本当に下衆な仕事だ

 

おっと、無駄話なんかしてると見失ってしまう

ここは今でこそ廃れているが、かつては東洋一の繁華街と言われた場所だ

腐っても鯛ではないが、やはり人は多い

見失ったら、意味がなくなるからな。気づかれずに慎重に後を付ける事にした

 

男は錆びれた雑居ビルに入っていった。

エレベーターもない煤けたビル

いまどきエレベーターすらないビルなんて珍しいなと思いつつ

ここから尾行は少々難しい。

足音をカウントしながら、どのフロアに行ったのか推測するとしよう

 

かつん・・・かつん・・・

 

足音が止まったのは恐らく三階。


三階には何があるのか・・・案内図を見て確認する。


テナントの数は三つ

名称表示がされてるのはひとつだけ

埃がかぶっており、その表示は酷く汚れていたので指で掃った

【緋神探偵事務所】

ふん。胡散臭いな。実に胡散臭い

探偵なんて職業はな・・・ルポライターの次くらいに胡散臭い

待てよ・・・この論法で言うと、一番胡散臭いのは俺のことじゃないか

まあいい。今はこの【緋神】なる人物を識ることが先決だ。俺の胡散臭さはこの際おいておこう。

なるべく音をたてないように階段を昇る

カ・・・ツン・・・カ・・・ツン・・・

漸く三階に辿り着く。ビルの高さの割りにフロア間が異常に長い。

階段を昇りきると、正面にあった。プレートには【緋神探偵事務所】

ここか。だがいきなり正面からぶつかるのは、現段階では得策ではないな

一呼吸置き、気配を極力消し

ドアの前にたち耳をあて、中の様子を伺うことにした

ひんやりとしたドアに耳を当てた瞬間

「おい、そこのネズミ」

・・・・!!

室内から声が聞こえた。

「コソコソしてないで入って来いよ。歓迎はしないが・・・な」

尾行はばれていたってことか。

作戦変更。正面突破といこう

ドアノブを握り、ゆっくり回し、扉をあける。

乾いた空気が俺を出迎える

「ようこそ。緋神探偵事務所へ。」

室内にあるものはデスクと本棚。応接用のソファ。それだけの閑散とした・・事務所然としたものだった

ブラインドから差す微かな陽光が彼の銀髪を際立たせる

「緋神探偵事務所所長の緋神仁だ。さて、今日のご用件は・・・なんでしょうか」

すっと手を差し出す。

ソファに座るのを促してるのだろうか

俺は空気に飲まれないように、気丈に振舞う・・・いや虚勢とでもいうのか

要は、緋神なる男に舐められないように立ち回るだけだ

そのソファに座らずに、デスクの前まで歩を進め、彼を見据える

「さぁ、何から話そうか」

この出会いが俺の運命を変えることになろうとは、知る由もなかった。

少なくともこの時は

 

 to be

エージェントネーム:葵闇 ランク:まだまだこれから